死神と少女について
夏からたまっていた死神と少女ログをアップしました。今見るとはずかちい。主にはまってるのが自分だけなのでさみしーなあとか思ってました当時は。じわじわプレイヤー人口増えててうれしか。
発売日当日に購入し、8月中にはクリアし、その後感想をしたためようと思うものの、いつのまにやらはや10月。感想を描く前に薄い本を出してるっていうね。自分にしてはかなり珍しいことしているような。なにをいってもネタバレになっちゃうし、ネタバレしちゃうのはもったいなさすぎる魔のゲームです。おそろしか。
ちゅうわけでネタバレ感想いってみよう。あんまり乙女脳でものを考えてないのでその辺ご容赦を。
公式の攻略順を全部無視して最初から蒼ルート狙いだったところを、日生ルートがなんかすごいらしいと聞きつけて途中で方向転換し、結果、日生→蒼→千代→桐島→十夜という、今思えばかなりトリッキーな順番でプレイしてました。
特に後悔もなくむしろ最終的なプレイ時間を考えたら、予想本命・結果大本命だった蒼ルートを早めにプレイできてよかったなあと。あの、最近あんまり長いこと集中してゲームができなくてねげふんごふん。
千代まわりでは頭痛いくらいにビショビショ泣いて泣いて……もう当時からもともと野島さんの声を聞いたら脳が溶ける勢いで大好きなのでプレイ中はずっと千代千代いうてました。予想はできてたけどせつねえようせつねえよう。
桐島先輩ルートではすでに千代ルートみてたもんだから、予想もできていたしおかげでずっと涙にまみれてました。このルートは千代と先輩の絆をみる物語なんだろうと。紗夜はむしろ蚊帳の外ではあるんですが、ルートに限らず紗夜と男性陣らの関係の深め方がとてもさりげなくて、それなのに時折ものすんごく濃密で、それがものっそい自分好みなんですよね。ひードキドキする。
うわさを聞きつけ鳴り物入りでプレイし始めた日生先輩ルートで、このゲームの何たるかを学んだ気がします。そしてあたい、みっちゃんEDのこと、大好きです!!!! ああいう虚飾にまみれた絆って大好きなんだほんと大好き。日生先輩EDは、振り返ってみればなんだか一番異質におもえてものすごい希少なんだなと。必ず物語から脱落する人を、追いかけてつなぎとめるただひとつの道なのだと。ある意味、もっとも日生先輩らしくないだけに、あのルートの彼は少し違ってみえてとても愛しい。そしてみっちゃんは蒼や十夜ルートでも光ってましたね!
演出とプロットがあいまって、気分の盛り上がりでは最高潮だった十夜ルート。個人的には蒼ルートのあとでよかったなあと。蒼ルートの十夜さんはものすごくおいしくて、それを引きずってルート入ると倍おいしかった。絵本の話がどこおかしくも切なくて、泣けばいいのかいっそ笑えばいいのか。ああほんとこの感傷をなんていえばいいのかわからんです。
蒼さんはなんですかあの萌えキャラ。急に私服になるとかそのなんだ困る。全編にわたって一人称視点に客観性があり、物語もとても長かったもので、自分の中では一番いちゃいちゃ行為をしていたルートに思えます。恥ずかしいなお前ら。紗夜も蒼も当人らはほとんど恥ずかしげもなくやってるってあたりが一番恥ずかしいな。最初から提示されていたこの距離感のなさこそが、最大の伏線だったのかと気づいたときには真剣にゾクゾクしました。すごいすごいよ死神と少女。
「私を救ってくれますか」と終始問いかけていた紗夜さんが、まさか救う側にまわるとは予想できなくて、そういうの大好きで。虚無を抱える男の子を女の子が助けにいく物語が好きとかそういう次元じゃなく、パブロフの犬みたいに反応せざるを得ないレベルで刷り込まれているので、見事なくらいに一撃で落とされました。
そんなもんだから、すべてが終わってあとがきを読んだとき、魔法使いが救い出したかったのは少女だけではなく、もう一人の友人の忘れ形見であるところのあの少年も対象だったんじゃあないのかなあと自然と考えていました。傍観者の興味が少女だったゆえにああいった語り口にはなったけれど、もし、問いかけたのが少年を主題にしたものだったら、きっとまた違う解釈を聞けたのかもしれないと。それを考えるのもまた楽しく、いつか語りだしてくれないだろうかと仄かに期待もしています。
というわけでファンディスクを!! 早めに!! 頼む!!
- Date 2011/10/16
- By 仲村
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