さんどめのおとまり
A5コピー/16P/100円
郁月小説本(18禁)
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実月個人誌。(表紙:仲村)
秋FDについカッとなってやらかした郁月がえろいことしとるだけの小説本です。
本文サンプル(になってないサンプル)は続きから。
◆「さんどめのおとまり」本文サンプル
二人分の重みを受けて、ベッドがぎしりと音を立てた。
押し倒した相手は視線を落ち着きなく彷徨わせながら、緊張を抑えようと必死なようだった。
「緊張してるの?」
「っ、……う、うん」
「大丈夫。怖いことはしないから。まだ、ね」
「ま、まだって、え、どういう意味……!?」
ただでさえ小さくしている身体をさらに縮こまらせて、彼女は大いに動揺した。
可愛い。
本当に、可愛い。
(そういう反応がさらに僕を煽ってるってこと、いつになったら気付くのかな)
それはきっとかなり先の、遠い未来な気がしてならない。
下手をしたらずっと気付かないまま、いつまでも僕を煽り続ける可能性だってある。
彼女はそんなドが付くほどの天然で、どうしようもないお子様。
けれど――こんな僕を虜にしてしまった、強くて優しい、おまけにとても諦めの悪い、僕だけのお姫様でもある。
「冗談だよ。ほら、目を閉じて……僕の可愛いお姫様」
お姫様は王子様のキスで眠りから覚めるという。
だとすれば、確かにこれも目覚めのキスと言えるのかもしれない。
だって、今夜は寝かせるつもりはないのだから。
***
「っはぁ……っ」
深く交わらせた唇を、息継ぎのために一度離した。
「月子はキスしてあげると大人しくなるよね」
「ぇ……」
まだキスの余韻が抜けないのかぼんやりした瞳を捉え、にっこりと微笑みながら――告げる。
「お子様」
途端、月子の顔がショックに歪む。その反応があまりにもあからさますぎて、思わず吹き出してしまった。
「っはは、だから冗談だよ。……そういうのはね」
小さな子へとっておきの話を言い聞かせるように、少しだけ声を潜め、耳元で続けてやる。
「感じやすい、って言うんだ」
「!!」
顔を上げて月子を見下ろすと、もう恥ずかしさとか悔しさとかそういったものがないまぜになった表情が、わなわな震えながらこちらを見上げてきていた。
さらに吹き出しそうになるのを堪えて、嘘偽りない本音を口にする。
「本当、可愛いよね。月子は」
「っ!」
顎を掴むと見せかけて、手のひらを彼女の首筋へと滑らせる。
そのちょっとしたフェイントに、彼女は大袈裟に身体を震わせた。
「ほら、怖がらないで」
指先でうなじの辺りを撫でてから、首から下方――鎖骨、胸へと手を移動させていく。
その肌がしっとりとしているのは、シャワーを浴びてすぐだからなのか、そうでないのかはわからない。
おそらくは前者なのだろうけれど、この反応の良さを見るに後者の可能性も捨てきれない。
(……まあどっちにしても、艶っぽいことにかわりないけど)
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短くてサンプルになってませんが、前振りもなんもなく唐突にえろいことしとるだけのやおい本なのでここまでしか出せなかったガフリ。
大してエロかないですが、まあタイトル通りの話です。